こんにちは、北国の片隅で「かえるがえる」を運営している管理人のがえるです。
厳正なる審査を経て、地元密着型の中堅ハウスメーカーを選んだ結果、見えてきた住宅業界の闇。
直面する数々の愚行に、生半可な覚悟で選んで後悔する人が後を絶たない理由も分かってきた気がします。
これは、あくまで私が選定した、中堅ハウスメーカー及び担当営業による経験談に基づくものであり、数ある中小ハウスメーカーすべてが同様ではないこと、大手であれば同様のことが起きないと断言できることでもないことを先に断っておきます。
なぜ中堅メーカーの現場は「適当」に見えるのか?
地元密着型の中堅ハウスメーカー。
大手のようなマニュアルやシステムに縛られない「柔軟さ」や「コスパ」が魅力で選んだはずが、いざプロジェクトが動き出すと、その「緩さ」にイライラさせられることはないだろうか。
私が契約した地元密着型の中堅ハウスメーカーではそんなことが日常茶飯事でした。
特に顕著なのが「人」への依存。
「担当営業がインフルエンザで……」「胃腸炎で……」そんな理由で数日間、平気でプロジェクトが止まる。
ガバナンスが機能する成熟した組織であれば、バックアップ要員を割り当ててフォローされるべきところだが、ろくに統率が取れていない組織では「担当者がいない=仕事が止まる」という脆さが露呈しやすい。
こんなとき、担当者の体調を配慮して「ゆっくりでいいですよ」「しっかり体調を整えてくださいね」と、気遣い、プロジェクトが遅延しても仕方ないと諦める人が多いのではないかと思います。
しかし、数千万円という資産を費やして行う家づくり、施主が取るべき態度・行動は本来どうあるべきだろうか。
担当者の体調理由、段取りミスや、成果物の品質が低く修正を繰り返すことなど、多種多様な原因で遅延が発生するこがありえるわけです。
原因が何であれ、遅延していくプロジェクトをただただ眺めているだけでは、巻き返すどころか、いつの間にか引き渡しまで遅延する状況にも陥りかねません。
私にとっては、最初で最後になるであろう家づくり。次はありません。
「今後はしっかり体調管理してくださいね」「次はミスしないよう気をつけてくださいね」と、優しい戒めで済ませているだけでいいのだろうか。
そんな遅延トラブルに備える術として、施主がとるべき行動のひとつ、それは、施主が遅延の要因を作らないこと。
家づくりは意思決定の連続・積み重ねであり、多くの決断を迫られます。
悩み検討する時間が欲しいと、決定を先延ばししたくなることも多々あるでしょう。ただ、それも安易に先延ばしを繰り返すと施主が遅延の要因を作っていることにもなり、優位な状況を作りにくくなってしまいます。
施主が優位な状況を保ちづづける為には、
むしろ、こちらが「爆速」で意思決定を行い、相手の遅延を白日の下にさらすくらいの意気込みで進めること。
施主が最速でボールを投げ返しているのに、ハウスメーカー側で止まっている。この「事実」を積み上げることこそが、後の交渉において最強の武器になりえます。
「爆速」は極端すぎるかもしれないですが、施主自ら決定を先延ばししない。それだけでも、合意した計画で進めている以上、施主が遅延理由を作らないという意味で不利な状況を回避することができます。
契約・約款の「工期変更」を武器にする
日程が数日遅れた際、担当営業は軽い口調でこう言うかもしれない。

着工、少し後ろにズレちゃいますけど、引渡しには影響しないので大丈夫ですよね?
ここで「はい、いいですよ」と安請け合いするのは、家づくりプロジェクトをマネジメントする施主としては三流です。
引渡し日が動かないとしても、プロの現場であれば「工程表の更新」と「遅延理由の明確化」はセットであるべき。
家造りの絶対的なルールブックである「契約約款」を開いてみてほしい。
そこにはこんなことが記されているはずです。
つまり、口頭の「すみませ〜ん」で済ませて良い話ではないのです。
日程がズレるなら、それは正式な「工期変更」であり、その原因がメーカー側の業務停滞にあるなら、それは彼らの「過失」になります。



それって、約款第○条 第○項に基づいた正式な申し出ですか?
この一言を投げかけるだけで、楽観的な担当営業の背筋は一気に伸びる。
万が一、ピンときていないようことがあれば、即刻担当交代を言い渡しましょう。
現金払い施主最強説 約款「請負代金の変更」「遅延損害金」の使い道
私は今回、住宅ローンではなく「現金払い」を選択しています。
これは最強の戦略的優位性(エッジ)になりえます。なぜなら、銀行の融資実行時期という「弱み」をハウスメーカーに握られておらず、納得できなければ「支払わない」という交渉カードを手にできるからです。(安易に行使することはおすすめできませんが)
| 比較項目 | 現金払い | 住宅ローン |
|---|---|---|
| 最大のメリット | 金利負担がゼロ。 保証料や事務手数料などの諸費用もかからない。 | 手元に現金を残せるため、急な出費や教育資金、運用に回せる。 |
| 最大のデメリット | 一度に多額の資産が減り、手元の流動性が低下する。 | 総支払額が金利分増える。 ※団体信用生命保険(団信)などの加入・維持コスト発生 |
| ハウスメーカーに対する「強み」 | 最強の交渉カード。 納得いくまで「支払わない」という選択が物理的に可能。 | 特になし。 むしろ銀行審査を通した「優良客」として扱われる程度。 |
| ハウスメーカーに対する「弱み」 | 特になし。 | 支払いの主導権を握られやすい。 融資実行のタイミングはハウスメーカーの都合に合わせられがち。 |
| 税制・優遇 | 住宅ローン控除が受けられない。 | 住宅ローン控除により、一定期間の所得税・住民税が減免される。 |
| 手続きの負荷 | 振込のみで完結。非常にシンプル。 | 審査、金消契約、抵当権設定など、膨大な書類と手続きが必要。 |
ハウスメーカー側の遅延で工期が延びたにも関わらず、彼らは平気でこんなことを言うかもしれません。



期間が延びた分、資材価格が上がったので追加費用が発生します
遅延の原因が100%メーカーにあるなら、そのコスト増を施主が負担する義理はない。
むしろ、約款を読み解けば、受注者の過失により引渡し遅延にまでおよんだ場合「遅延損害金(違約金)」を請求する権利すらあるのが一般的です。
こんな時の備えとしても、施主が遅延要因を作らないよう心掛けておきたいもの。
単に着工日が遅延するだけで、引渡し日は遅延しない場合でも、書面での手続きを怠り、単に「口頭で了承」したり「新しい工程表をもらうだけ」では「工期が延びた分のスライド(増額)」をねじ込まれる隙を与えてしまいます。
工期を変更する際は、必ず書面での手続きを行うこと。そして、
「工期変更合意書(または変更契約書)」に署名・捺印するタイミングで、以下の防衛策を打ちこんでおきたいところです。
- 合意書に、なぜ工期が延びたのかを一行書き添えさせる
NG:「諸事情により工期を○月○日に変更する」
OK:「受注者の責に帰すべき事由(社内調整の遅延等)により、工期を○月○日に変更する」
- 「請負代金は据え置き」であることを特記する
文言例: 「本工期変更に伴う請負代金の増額は一切ないものとする」
※署名欄の近くや備考欄に、上記一文を手書きでも良いので下記加え、そこに担当者印をもらう
- 「遅延損害金」の起算日を再定義する(引渡し日が遅れる場合)
対策: 「今回の延長は認めるが、これ以上の再延長は一切認めず、新しい引渡し日を1日でも過ぎた場合は即座に約款通りの遅延損害金を発生させる」ことを、合意書の前提として念押しする(特記でも議事録でも記録を残す)
その上で、施主の優位性を確固たるものにする。
- 着工のみの遅れる(引渡しは間に合う)場合
単に着工が遅れただけでは違約金は発生しないが、多かれ少なかれ予定が狂い再調整も発生する。
その代償を受け取らずとも、「貸しを作った」という状態をハウスメーカーに自覚させることが、後半戦のハンドリングを劇的に楽にします。
- 引き渡し日が遅れる場合
「私の時間を奪った代償・仮住まい費用増加分はどう払うのか?」
遅延損害金そのものを現金で受け取らずとも、それをカードとして使い、「オプション設備のアップグレード」や「費用の一部減免」を勝ち取る。
これこそが、約款を盾にした正しい施主の振る舞いと言えるでしょう。
施主がマネジメントできれば、家造りは負けない
相手が緩いとしても、それに流されることなく、逆に利用する。
相手が緩いからこそ、こちらは「約款」という硬い物差しを使い盾とする。
万が一のときにも、単に黙認するのではなく、交渉カードをうまく使ってプラスを生み出す。
また、「爆速対応」は、自分の権利を守るための高度なディフェンスです。
爆速とは言わずとも、施主が遅延要因を作らないことを徹底することで、万が一の際にはハウスメーカーの100%過失と言える状況を作り出す。
これができれば、対立・敵対することを避け、心に余裕をもって対処できるようになるでしょう。
一方的に負けることなく、自分にとって最高の一軒家を完成させるために。


















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