こんにちは、北国の片隅で「かえるがえる」を運営している管理人のがえるです。
注文住宅で家づくりを考え始めると、誰もが一度は「坪単価 ランキング」なんてキーワードで検索しますよね?
あれはあれで、メーカーの立ち位置(富裕層向けか、コスパ重視か等)を知るための「地図」としては非常に役に立ち、私も当初は何度も眺めていたものです。
ただ、そこで登場する坪単価とは何か?その数字を、深く考えず費用算出に使ってしまうと、とんでも勘違い野郎になってしまいます。←私(汗
これは、私が実戦で「坪単価」という数字に振り回され、混乱した末に得た教訓です。
坪単価のゆらぎ
坪単価という言葉を聞いて、そんな便利な指標があるんだ!それが分かればハウスメーカーの価格を比較しやすい!そう思ってしまったんです。
漠然と、ハウスメーカー業界では ”坪単価” が、一律の基準で算出されていて...。すなわち、坪単価と欲しい家の坪数さえ分かれば、このハウスメーカーならいくらで家が建てられそうか分かるのだな。と...。
まぁ、そんなに単純でうまい話などないことに、すぐ気づきはするわけですが、きちんと理解できるまでには結構時間がかかっちゃいました。
いわゆる ”坪単価” の致命的な欠陥は、家の大きさや中身の密度が違いすぎる建物価格をもとに算出せざるを得ないことです。坪単価の欠陥と言うより、建物価格の欠陥と言ってもいいかもしれません。
家の大きさの違いでゆらぐ
注文住宅となれば、どんな小さな家でも、キッチン・風呂・トイレ・洗面や玄関ドアは必要ですよね?
最低限必要な設備は家の大きさに単純比例するものではありません。
もちろん、個別に言えばグレードや数量の違いは出てくる場合もありますが、何坪以上なら必ずトイレは2個になる。なんて、そんな絶対基準もルールもありません。
なので、極端な例で考えると分かりやすいですが、最低限必要となる設備=ある程度固定されるベース費用がある以上、坪数が少ない小さい家=坪単価は大きくなり、坪数が多い大きい家=坪単価は小さくなる。ということになります。

家の中身の違いでゆらぐ
見積書上、超ざっくりいうと、 同じ ”建物価格” という表記でも
- 建物価格=ほぼ純粋な「ハコ」の価格
- 建物価格=「ハコ」に加えて、多彩な標準設備盛り合わせの価格
の2つのパターンがあって...、
つまり、前提条件が異なるものを「坪単価」という一つの数字で比べようとすると、リンゴ1個の値段と、フルーツ盛り合わせ1皿の値段を比較して「どっちが安いか」みたいな話になっちゃうってことで...。
勝手に頭の中で大混乱となるわけですね。←私
加えて、ひとつのハウスメーカーでも複数の商品を扱っていたりするので、ハウスメーカーが決まれば坪単価が決まるかというと、そういうわけでもありません。
考えてみれば当然ですが、あるハウスメーカーが、鉄骨と木造の商品を扱っているとして、坪単価がどちらも同じになるかというと...、資材の費用が異なる以上、同じ単価になるわけはありません。
中には、
弊社のA商品なら、標準で照明とカーテンがついてます!とか、
弊社は、標準で建具がハイドアなんです!とか...
さらには、
冬季限定!断熱セット=W断熱・ハイスペックエアコン2台・トリプル樹脂サッシが標準コミコミ価格!とか
今月限り!創エネキャンペーン=ソーラーパネル○Kw、蓄電池○Kwが標準コミコミ価格!とか
で売り出すハウスメーカーもあり...、これらは建物価格にコミコミのパック商品なので、純粋な建物だけの価格は不透明なんです。
なので、ハウスメーカーの明確な坪単価なんてものはないに等しいわけです。

それゆえに、ハウスメーカー毎の坪単価と言っても、下限~上限の金額幅で記載するしかなく、下限と上限の金額差は結構な開きができてしまう。それを単純に自分の建てる家の坪単価にあてはめられるかというと...ムリゲーなわけです。
坪数でゆらぐ
坪単価、計算式を単純に言うと
坪単価 = 建物価格 ÷ 坪数
となるわけですが、この坪数にも種類があって、どの坪数で割るかで坪単価が変わってしまいます。
- 延床面積 ・・・建物内の総床面積(2階建てなら、1階床面積+2階床面積)
- 施工面積 ・・・延床面積+建物の外にくっついてる施工範囲面積(玄関ポーチ、タイルデッキ等)
なので、基本的には施工面積の方が大きくなります。
とくに、広めの玄関ポーチ、大きいタイルデッキなどを施工する場合は、その差が大きくなるので注意が必要です。
A社は延床面積で割った坪単価を語り、B社は施工面積で割った坪単価を語り...なんてことがあれば、もはや何の数字を言ってるのかすらちんぷんかんぷん状態になります(苦笑
建てる家の価格、どうすれば比較できる?
いくつかのハウスメーカー営業に直球で聞いてみた。

坪単価って、業界一律の算出方法があるわけじゃないんですよね?
だから、単に坪単価を聞いて、その金額で比較するって無意味ですよね?



坪単価ですか...そうですね、正直我々も答えにくくてですね…
総額で比較頂くしかないかなと...
なんて回答が多かったんです。
欲しい家の坪数から総額のあたりがつけられるなら、坪単価の意味は大きいけど、
総額が分かってから坪数で割って、坪単価算出しても…。
坪単価という数字をはじきだすことが目的ではないので、まったく嬉しくないんですが…。
シンプルに総額で比較したくても、
・各社から提案される間取りも仕様も多かれ少なかれ異なる
・総額に含まれている明細の内訳やその金額も多かれ少なかれ異なる(とくに解体費や外構費はブレが大きい)
ので、まったく同等の比較はできないわけで...。
つまり坪単価にせよ総額にせよ、前提条件を揃え、比較に用いる金額だけを足し合わせた上で比較しない限り、同等の比較は成立しない。ということになってしまいます。
提案・見積の前提をととのえる
もう、前提条件をととのえ、全社がその前提に則って提案・見積してもらうしかない!
そう腹をくくり、
- 欲しい家の間取りを自分で作成する
- 欲しい家の要求仕様リストを作成する
- 家以外の見積金額をできる限り指定する
これらを、検討中の全ハウスメーカーに叩きつけることで前提条件のブレを限りなく小さくする。
出てきた提案・見積をもとに、自分の決めたルールで総額なり坪単価なりを算出する。
こうして導き出された「自分専用の総額・坪単価」こそが、唯一、比較の物差しとして機能する真実の数字となるわけです。
なかなかに遠い道のり...。しかし、しっかり金額比較したいなら、ここまでやらないと正確な比較はできません。
ハウスメーカーが言う坪単価、ネットにある坪単価をあてにして、あっちが安いこっちが安いと一喜一憂するのはやめよう。
納得できる精度で金額比較をしたいなら、施主が前提をしっかり指定する以外方法ナシ。
正直、坪単価を気にするのは序盤も序盤だけ。
前提条件がある程度揃い、具体的な設備や仕様を詰めて概算金額がはじき出されれば、おのずと総額で比較していくようになっていくと思います。
ただ、序盤はハウスメーカー営業の口から ”坪単価” という言葉が出てくることもありました。
なので、その意味や、ゆらぐ性質を理解しておくことで、私のように混乱に陥ることは回避できると思いますよ。











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