どうする注文住宅 | P2: 提案に惑わされるな!2段階の客観評価でハウスメーカー絞り込み【比較検討編】

ざっくりまとめ
  • 感情を排除し、2段階(26項目・60項目)の客観的指標でハウスメーカーを徹底解剖
  • 「後戻り不能度」で決めるSABランク評価で、優先すべき精査ポイントを可視化する
  • 網戸1枚から通信インフラまで、施主のこだわりで「仕様の落とし穴」を塞ぐ

こんにちは、北国の片隅で「かえるがえる」を運営している管理人のがえるです。

手にした提案資料、図面やパースを見て「素敵!」「これいいじゃん!」とワクワクしますよね?
でも、何社も提案してもらっていると、どれもこれも素敵で良い家に見えるわけで...どうやって決めればいいのー!?となりました(汗

施主初心者もいいところな私は、何を見て比較して評価すればいいものか、ハウスメーカは何がどこまで違うのか、さっぱりちんぷんかんぷん。
そもそも私の居住地域は、大手より地域密着ハウスメーカーが人気。なんですが、長い東京生活の中でそのハウスメーカーを知る由もなく...名前を知ることから始めるしかない状況。
そこから、どうにかしてハウスメーカーを絞り込まなきゃならないわけで...。

そこでやっと、一念発起しましたw
提案評価は、自分の要求(理想の暮らし)を満たしているかを確認する「検収作業」。
感情を極力排除し、2つのステップでハウスメーカーを絞り込む。そんなやり方で進めることにしたんです。

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STEP 1:【一次審査】26項目で「論外」を足切りする

提案内容の深掘りや営業の雰囲気で選ぶ前の、いわゆる「書類選考」みたいなものです。
「書類選考」と言っても、知りたい情報・比較検討したい項目が一律で簡単には集まり切らないのが難しいところ。
なので、知りたい情報・比較検討したい項目を一覧化・チェックリスト化して、カタログやHPから分かる情報を整理しておき、不明確なところはヒアリングすることにしたんです。

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カテゴリ項目説明・意図がえる的評価基準
(足切りライン)
特徴コンセプトメーカーが何を最も大切にしているか(性能かデザインか価格か)。自分の価値観(合理性・性能・家事楽・快適さ)と衝突しないか。
主な工法木造(軸組/枠組)、鉄骨など。メンテナンス性や増改築に影響。将来の可変性や、北国の寒冷地実績がある工法か。
設計の自由度規格住宅か、自由設計か。自由設計か。
「それはできません」という回答が最初から多くないか。
デザイン性自分の好みの外観・内装を過去に作っているか。施主のセンスに頼らず、メーカー側に提案の引き出しがあるか。
価格価格帯・坪単価建物本体の相場。予算の「土俵」に乗っているかの確認。8つのピースに分解した際、中盤で予算破綻しない価格帯か。
性能・設備長期優良住宅・ZEH+・GX対応各種優遇制度や、補助金・減税の対象になるか。ZEH+以上の対応が「標準」または「容易」であること。
断熱性能断熱等級とUa値の目標。冬の光熱費と健康に直結。数値目標を明確に回答できるか(例:Ua値0.46以下)。
「断熱等級6以上」を達成可能か。
窓の性能断熱の最大のボトルネック。結露対策。樹脂サッシ+Low-E複層ガラスが標準であること。
換気システム第1種(熱交換)か第3種か。
空気の質とメンテ。
第1種(熱交換)か。
メンテナンスが「自分(施主)」で楽に行える仕様か。
冷暖房システム全館空調・床暖房の有無と自由度。全館空調・床暖房なしが可能か。
全館空調・床暖房なしで快適に過ごせるか。
耐震性能耐震等級の考え方。家族の命の保証。標準で「耐震等級3」を保証しているか。
制震装置繰り返しの揺れ(余震)への対策。オプションではなく、構造的に考慮されているか。
構造計算手法計算の厳密さ。壁量計算か許容応力度計算か。「全棟、許容応力度計算」を実施しているか。
性能の計測カタログスペックではなく実測(C値等)を行うか。気密測定(C値)を実際に全棟実施しているか。
対応範囲解体・整地古家の解体や土地の整備をどこまで一括管理できるか。紹介・直接契約可能か。
連携でき、管理の責任範囲が明確か。
外構家と庭のトータル提案力。住宅ローンに組み込めるか。紹介・直接契約可能か。
連携でき、管理の責任範囲が明確か。
品質保証保証内容・アフター保証対象・保証内容・保証年数。
引き渡し後の「維持管理」コスト。
30年以上の長期保証と、点検頻度が明確であること。
第三者検査自社検査だけでなく、利害関係のない外部が検査するか。施工ミスを防ぐ仕組み(外部監査)を導入しているか。
住宅完成保証制度万が一、ハウスメーカーが倒産した際の工事再開保証。保証制度に加入しているか、加入なき場合は経営基盤が安定しているか。
制限・制約家電・設備の制限「指定品以外NG」などの制約がないか。買い替え・リフォーム時含めて特定メーカーの縛りが強く、選択肢を奪われないか。
施主支給・指定の受容自分で見つけたパーツを導入できるか。柔軟な対応が可能か。不可解な持込料が発生しないか。
仮契約金の要否・金額間取り作成前の費用の発生。概算見積まで費用が発生しないか。
サポートLCCシミュレーション30〜50年後のメンテ費・光熱費を予測するか。建てる時の安さだけでなく、30年住んだ場合費用も含めたトータルの金額を把握できるか。
仮住まい・引越サポート建て替え期間中の生活支援。提携会社による割引や、スムーズな手配・紹介が可能か。
電子資料の提供PDF等での資料共有。管理効率。紙の資料だけでなく、即座にデジタル共有できるか。
議事録の作成と共有「言った言わない」の防止策。ハウスメーカー側が責任を持って記録し、共有する仕組みがあるか。

これは、あくまで私の例ですが、この26項目で結構的を絞ることができました。
電子資料の提供なんて些細なことと思うかもしれませんが、大量の情報をクラウド上で管理・共有する私にとって、紙でしか資料を出さないメーカーは『仕事のパートナー』として失格でした。

また、私の例では、性能・設備品質保証が基準を満たせないハウスメーカーがそれなりにあり、深掘りする前に確認・足切りできたのは時短もできて良かったです。

STEP 2:【精査】60項目の仕様確認と格付け

つづけて、一次審査を通過した「本命候補」へのディープダイブ。
欲しい家が叶うのか?という話以前に、私は具体的に何が欲しいのか?すら分からない・言えないところからのスタート。ともかく、家の仕様に関わる観点と、ハウスメーカーが言っていることを理解する。それができなきゃ比較もできない。

そんなわけで、仕様を確認する一覧・チェックリストを作って、必要に応じてメモしていき、調べてみては自分は何が欲しいのかを自問する...メモ⇔自問を繰り返してました(汗

3つのランク

今回の格付けは、単なる「好き・嫌い」ではなく、以下の3つのランク・視点で設定しています。

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ランク定義がえるの視点
S
最優先・必須項目
後戻り不能(高コスト)×生活インフラ
一度決めてしまうと、後から変更・修正するのに莫大な費用や破壊が伴う。または、毎日必ず使用し、QOL(生活の質)に直結する項目。ここで仕様漏れや品質不足が発生すると、プロジェクト失敗に直結する。自分のリソースを100%割いてでも、標準仕様を疑い、徹底的に精査すべき領域。
A
比較検討・最適化項目
選択肢の吟味 × ライフスタイルへの適合
標準仕様でも満足はできるが、自分のライフスタイル(例:掃除嫌い、ZEH+取得)に合わせて「本当に必要か?」「もっと良い選択肢はないか?」を検討すべき項目。世間の「当たり前」を一度疑い、投資対効果(ROI)を冷静に見極める領域。不要なものは勇気を持って削り、必要なものには予算を配分する「調整」の要。
B
標準受容・お任せ項目
後付け可能 × 低リスク
ハウスメーカーの標準仕様に任せても大きな失敗になりにくく、万が一気に入らなくても入居後に比較的容易に(安価に)交換・追加ができる項目。全てにこだわるとリソース(時間と精神力)が枯渇するため、あえて「ハウスメーカーの仕様をそのまま飲む」ことで、重要項目に集中するための戦略的撤退領域。

60項目の確認項目・チェックリスト

60項目すべてを説明するのはさすがにボリューミー。消化不良を起こすと思うので、グルーピングして紹介します。

【Sランク】後戻り不能・建物の生命線グループ

家を壊さない限り変えられない「箱」の性能。ここでの妥協は一生の公開につながります。

分類項目精査の視点
構造基礎、木材、柱、制震ダンパー、耐力壁、耐火構造


構造の堅牢性は「安全」という絶対要件。
断熱屋根・壁・床・基礎断熱断熱の欠損は後から直せない致命的な障害。
屋根・外壁屋根材、外壁材30年後のメンテナンスコスト(LCC)を大きく左右する。
サッシ、窓ガラス、網戸断熱性能と、東北の快適な夏を維持するインフラ。
実録:「網戸」をSランクにした理由

驚く人も多い「最近のハウスメーカーは網戸がオプションのこともある」という事実。
東北の夏、昼は暑くても朝晩は涼しい日が多いんです。(気候変動でそうでない日も多くなっていますが…)
涼しい夏の夜にエアコンをOFFにし、快適に過ごすための「パッシブ・ハック」であり必須アイテムなんです。

【Sランク】QOL・時短・ノイズレスグループ

毎日の生活動線、掃除のしやすさ、視覚的なストレスに関わる「こだわり」の核心。

分類項目精査の視点
屋内床材、室内ドア、巾木見切埃の溜まりにくさ、ルンバの走破性、意匠の統一。
エントランス玄関ドア・キー・タイル、インターホン毎日必ず通るUX(ユーザー体験)の質。
収納玄関収納、キッチン収納物を「隠す」ことで掃除と視覚的ノイズを管理。
照明エントランス・LDK照明生活の質を決定づける「光の設計」。
実録:「巾木」「見切」をSランクにした理由

パッと見での家の質感・印象、一見何気ない巾木、見切でも印象が変わります。
見た目のやぼったさ・スマートさに影響するだけでなく、長い期間・時間を過ごす家では、埃がたまりやすい巾木・見切はプチストレスになりそのストレスが積み重なる。家事楽・掃除のしやすさは正義です。

【Sランク】通信・エネルギーインフラグループ

現代そして今後のインフラであり生命線。

分類項目精査の視点
エネルギーソーラー、蓄電池、給湯、HEMSZEH+取得と、エネルギー自給自足への投資。
その他光回線、TVアンテナ線、端子、コンセント通信環境の欠落は致命傷。配線は壁を閉じる前にデバッグ。
空調換気システム、エアコン「全館空調NG」だからこそ、単体の効率を最大化。
実録:「光回線」「コンセント」をSランクにした理由

これからは、よりネットワークの重要性は高まり、通信量は増加の一途。貧弱なネットワーク環境はストレスを生む。
コンセントが不足するとタコ足配線して延長コード繋げ始める。配線だらけでは見た目的にも掃除のし難さ的にもストレスを生む。
積み重なるストレス要因を排除すること。それが長い目で家の快適性や満足度につながると思うのです。

【A/Bランク】比較検討・調整枠グループ

他社と比較して最適解を選んだり、あえて「こだわらない」ことでリソースを逃がす枠。

分類項目精査の視点
空調/エネルギー全館空調、床暖房、IoT、EV充電「本当に必要か?」を問い、不要なら外す。
キッチンキッチン・サニタリー関連(食洗機含む)個食スタイルに合わせて構成。食洗機は不要と判断。
その他カーテン、宅配BOX、火災報知器、デッキ後付け可能、またはハウスメーカーに任せてもリスクが低いもの。
実録:「全館空調」をA/Bランクにした理由

全館空調はより乾燥しがちで、空間ごとの温度調節が難しいものが多い。
我が家には乾燥肌でひどい暑がりがいるので、家全体で気温を一定にするより、空間ごとに気温を調節したい。という理由もひとつ。
そして、我が家では絶対的に必要とはしてない設備なのに、結局使うことがないなとなっても、リプレースもできず放置するしかない。そして、故障した場合は家全体の空調が途絶え、修理も高額
導入する理由がありませんでした。

敵を知り、己を知れば、家づくりは危うからず

”敵” というと語弊がありますが…、
ハウスメーカーの特徴やその家の仕様を十分把握し、自身が求めるもの・必要とするものが明確になれば、ハウスメーカー選びは失敗しにくい。のでは?と思います。

正直、この項目を全部チェックするのは大変です。でも、一生に一度の数千万円のプロジェクトを『なんとなく』で決めていいはずがありません。
記載した確認項目は、あくまで私の例でしかありませんから、人によっては過不足もあるでしょうし、記載したすべての項目を完璧に比較できる状態にする必要もないでしょう。

重要なのは、営業トークや魅力的に書かれたカタログ・提案書に流されず、納得の1社を選び抜くために「自分なりのモノサシ(ランク付け)」を持つこと。に他なりません。

そして、これらの項目をどうやって『自分たちの生活』に当てはめ、家族で合意していったのか。その泥臭い『要件定義のプロセス』については、次回の記事で詳しく解説します。


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この記事を書いた人

がえるのアバター がえる 自由人 / 元外資系PM

東京での経験を携えて、地元で人生リブート中

人生も折り返し、東京⇒地元東北へUターン
移住して、実家の断捨離と建て替えに独り奮闘
いろいろ捨てたり、変えたり・替えたり・帰ったり。
そんな日々の記録をゆる~く綴っています

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