- ハウスメーカーを「工法・断熱・冷暖房・換気」で絞り込む
- ハウスメーカーを「素材・建具・住宅設備」で絞り込む
- 家族の意思で「選ぶ」ことで、結果的にハウスメーカーを「絞り込み」、合意形成につながる
こんにちは、北国の片隅で「かえるがえる」を運営している管理人のがえるです。
10社以上のハウスメーカーと対峙して思ったこと。
それは、どこも自社の良いところを説明するアピール合戦だということ。売りたいんだから当然だけど。
で、各社の提案を聞いて「どこがいいかな?」と悩む...、
それ実は、各ハウスメーカーのプレゼン能力で家を決めるようなものでは...?ハウスメーカー選びで一番やってはいけないことなんじゃ?
と思ったんですよね。
当然だけど、どのハウスメーカーも、他社とニュートラルに比較して、どこが優れてどこが劣っているかなんて教えてくれない。実際そこまで分かってる人もいないのかもしれないけど。
無邪気に10社以上の提案を聞いた結果、各社どんな売りポイントがあるのか、選択肢にどんなものがあるのか、段々分かってきたときに、「そうだ!自分たちの理想を『がっちゃんこ』して、理想のスペック表を作ろう!」そして、それが実現できないハウスメーカーはサヨナラしよう。そう決めました。
「工法・断熱・冷暖房・換気」という名のフィルタ
とくに「工法」や「空調システム」は、メーカーによって得意不得意・対応可能不可能がはっきり分かれ、お金では解決できない場合が多い。すなわち、「工法」や「空調システム」を限定するとハウスメーカーも限定される。ということになります。
例えば、「柱のない大空間は絶対だ!だから鉄骨は譲れない!」となった場合、鉄骨の工法を持つハウスメーカーは限定的。持たないハウスメーカーはさようなら。となるわけです。
私は、各社の提案内容をバラバラに分解し、自分たちが求める「北国の冬を凌ぐための最適解」を導き出す選択肢を考え、そこから選択することにしました。
冷暖房システム
| 冷暖房システム | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| A:個別エアコン | ・必要な部屋だけ温度調節が可能 ・導入/ランニングコストが低い | ・風が直接当たり、足元が冷えやすい ・機器が場所をとる |
| B:全館空調 | ・家全体を一定温度に保てる ・冷暖房/換気/空気清浄が1台でできる | ・空気が乾燥しやすい ・部屋ごとの温度調節できない ・導入/ランニングコストが高め |
| C:床暖房 | ・足元から暖かい ・空気が乾燥しにくい | ・冷房機能はない ・導入/ランニングコストが高め |


保湿は大事!乾燥しやすく、部屋ごとに温度調節できない全館空調は嫌!でも、床暖よりこたつがいいな
消去法で「A」が選ばれれば、全館空調・床暖房を売りにしているメーカーを選択する理由はほぼなくなり...、その瞬間に検討リストから消去する候補となります。
換気システム
| 換気システム | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| A:壁かけ換気 | ・ダクト工事が不要な分、導入コストが安い ・壁にある機器を直接掃除できる | ・ファンが室内にあり、音が気になりやすい ・部屋数分、フィルター掃除/交換が必要 ・外気の影響を受けやすい |
| B:天井ダクト式 集中換気 | ・天井裏に隠れ、目立たず静か ・フィルター掃除/交換が1ヶ所ですむ | ・ダクト工事が必要でコストが高め ・ダクト内部は個人で掃除ができない ・本体が天井裏なのでフィルター掃除/交換がやりにくい |
| C:床下ダクト式 集中換気 | ・床下に隠れ、目立たず静か ・フィルター掃除/交換が1ヶ所ですむ ・本体が床下なのでフィルター掃除/交換がやりやすい | ・ダクト工事が必要でコストが高め ・ダクト内部は個人で掃除ができない |





天井裏?そんな高い場所にあるフィルターの掃除は大変そうだから嫌!
できれば掃除箇所が少ないのがいいな
もし「B」を拒否するとなれば、天井ダクト式の換気システムを前提とするメーカーは選択しにくい...、その瞬間に検討リストから消去する候補となります。
断熱範囲
| 断熱範囲 | メリット | デメリット | |
|---|---|---|---|
| 上部 | A:屋根 | ・小屋裏を居住空間や収納として活用可能 ・小屋裏に熱がこもりにくく、室内温度が上がりにくい ・勾配天井や吹き抜けに対応しやすい | ・施工面積が広く、施工が複雑なため、費用がかさむ ・気密/結露対策が不足すると、内部結露が発生しやすい |
| B:天井 | ・施工がシンプルで、屋根断熱に比べて低コスト ・居住空間のみを断熱するため、空調効率が良い | ・小屋裏に熱がこもるため、夏は収納として使えないほど暑くなる ・勾配天井やロフトなどの空間デザインの自由度が低い | |
| 下部 | C:床 | ・基礎断熱より比較的安価で、工期も短く済む ・床下が換気されるため、シロアリ被害に遭いにくい | ・床下は外気環境になるため、床が冷えやすい ・隙間ができやすく、基礎断熱に比べると気密性能が劣る ・寒冷地では配管の凍結防止対策が必須 |
| D:基礎 | ・床下も室内空間の一部となり、足元が冷えにくい ・床下全体に暖かい空気を循環させ、家全体を暖められる ・冬場に床下の水道管が凍結しにくい ・床下を収納として利用しやすい | ・基礎を断熱材で覆う場合、白蟻が侵入しても気づきにくい ・床断熱より施工が複雑で、コストが高くなる傾向がある | |





勾配天井もいいな…屋根断熱なら実現できそう!
床が冷えにくくて収納にも使えるなら基礎断熱がいい!
もし「A」「D」が絶対とすれば、天井断熱・床断熱のハウスメーカーは、その瞬間に検討リストから消去する候補となります。
「素材・建具・住宅設備」という名のフィルタ
屋根・壁・床の「素材」、扉や窓の「建具」、キッチン・風呂・洗面・トイレ・給湯等の「住宅設備」は、得意不得意・対応可能不可能もありますが、標準仕様として備えているか=コストを抑えて家を建てられるか、に大きく関わってきます。選択したものの多くを標準で備えていないハウスメーカーは、コストアップは避けられない為選びにくい。ということになります。
こちらも、各社の提案内容をバラバラに分解し、自分たちが求める「最適解」を導き出す選択肢を考え、そこから選択することにしました。以下はその一例です。
窓
| 窓 | メリット | デメリット | |
|---|---|---|---|
| サッシ | A:オール樹脂 | ・熱の伝わりがアルミの約 ・気密性が高く、騒音を軽減 | ・複合サッシより高価になる傾向 ・強度確保のため枠が太く、デザインが重厚 ・窓自体が重く、開閉に力が必要な場合あり |
| B:アルミ樹脂複合 | ・オール樹脂より安価 ・紫外線や風雨に強く、長持ちする ・強度が高く、細いフレームで採光面積を広く取れる | ・オール樹脂に比べて断熱性が低く、極寒地域では結露する可能性あり ・室内側からもアルミ部分が見える場合、そこが熱橋(ヒートブリッジ)になる | |
| ガラス | C:ペア | ・コストと性能のバランスが良い ・開閉の操作がしやすい | ・トリプルに比べて極寒地では室温が下がりやすい ・トリプルに比べて結露しやすい |
| D:トリプル | ・冬の寒さをほぼ遮断、室温が下がりにくい ・冷暖房効率が向上し、長期的に電気代を抑えられる ・ガラス表面が冷えないため、結露リスクが非常に低い | ・ペアガラスより導入費用が高い ・重いため開け閉めが大変、サッシや戸車への負荷が大きい ・冬場、太陽の熱を少し取り込みにくい | |



北国だからサッシもガラスも気密性・断熱性には妥協したくないな
もし「A」と「D」を必須とすれば、ペアガラスが標準のハウスメーカーはコストアップが目に見えているので、検討リスト内で不利な要因となります。
トイレ
| トイレタイプ | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| A:手洗い付き分離型 | ・導入/メンテナンス費用が安い ・タンク式で水圧が低くても使える | ・掃除がしにくい ・連続使用はしにくい |
| B:ローシルエット | ・まとまりのあるシンプルなデザイン ・タンク式で水圧の低い所でも使える ・掃除がしやすい | ・手洗いが別途必要 ・連続使用はしにくい |
| C:タンクレス | ・デザイン性に優れ、カラバリも豊富 ・コンパクトでトイレ空間を広く使える ・掃除がしやすい ・連続使用が可能 | ・手洗いが別途必要 ・水圧が低い場合は設置不可能 ・導入/メンテナンス費用が高い |



タンクレスは掃除もしやすそうだしコンパクトなところがいい!
何気に、連続で水を流せるのも嬉しい!
もし「C」を必須とすれば、分離型が標準のハウスメーカーはコストアップが目に見えているので、検討リスト内で不利な要因となります。
「選ぶ」ことが「絞り込み」になる
家族には「どのハウスメーカーがいい?」とは聞かない。
「どんな設備・性能の家で、どんな暮らしがしたい?」と、用意した選択肢から選んでもらう。
この方法の良いところは、家族が納得して選んだ「理想の暮らし」を実現できないメーカーが、論理的に、かつ客観的に脱落していくこと。そこに私情や営業マンの心象や義理が入り込む余地はありません。
そして、結果的に、ニーズと標準仕様のマッチング度合いも見えてくるので、有力な候補が自ずと分かるようになります。
選び方
単に「絶対欲しい」「絶対必要」で選んでいければよいのですが、中には、
できれば欲しい。価格次第では妥協するけど…というケース、
これ以外ならどれでもいい。とか、これは嫌。だけの意見があるケース、
今は選べない。価格次第かな。というケースも出てくることが有り得ます。
なので、選び方にいくつか分類を設けておくと、比較的スムーズに選択していくことが可能になります。
| 選択の種類 | 意味合い |
|---|---|
| ◎:必須 (Must) | ・絶対必要 ・価格に関わらず必要なもの ・複数選択した場合は、それらのいずれでもOKの意 |
| ○:できれば欲しい (Nice to Have) | ・必須ではないものの、あった方が良い ・価格等の条件次第では譲歩可能なもの |
| △:保留 (On Hold) | ・保留 ・住宅完成時点で必須とせず、必要に応じて検討する |
| ×:却下 (Reject) | ・却下/拒否 ・価格に関わらず絶対的に不要なもの |
私は、これまでの検討の中で得た情報もふまえ、あらかじめ上記いずれかの選択を仮決めしておき、その選択に意見があれば言ってもらう方法を取りました。そうすることで、異論がない限り議論が不要となり、最小限の議論だけでスムーズに会話ができました。
これにより要求が具体化され、ハウスメーカーを絞り込みやすくなるのはもちろん、ハウスメーカーに伝えれば提案のブレも最小限に抑えこむことができるので、提案の比較もしやすくなります。
この後は、これらを前提として出してもらった見積を比較し、ハウスメーカーを決定することになります。その話は次回詳しく書こうと思います。








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