こんにちは、北国の片隅で「かえるがえる」を運営している管理人のがえるです。
ハウスメーカーの概算見積、ひとつひとつを貰って、説明聞いてると分かった気になるんだけど…
各社独自のフォーマットで、それぞれ見方も違い...自由すぎる!比較もできん!となりませんか?
届いた見積の「カオス」を整理する
ハウスメーカーの概算見積、フォーマットも項目もその文言すら、各社独特ですよね?
その上、A社は地盤改良込み、B社は別途。C社は照明込み、A社は概算...などなど。
正直、このままでは金額の比較なんてできたもんじゃありません。
本気で比較したいなら、地道に金額を整理する以外、道はありません。

そこで登場するのがピースエイト。金額を8つのピースに仕分けてみるんです。


各ハウスメーカーの見積を1項目1項目確認し、ピースにあてはめていく。あてはめた金額を合算してピース毎の金額をはじき出す。(より細かい粒度で比較したいなら、ピースを細分化して同様のことをするイメージです)
それを横並びにして、ようやく納得できる比較ができるように...。
正直、地道すぎる作業だけど、数千万円の使い方を左右することなので、頑張ってやりきりました。
ハウスメーカーの見積で、ハウスメーカーの個性が如実に表れるのは「②建物本体」です。
それ以外のピースは、金額差が出るとすると、担当者によるものか提携業者による ”ゆらぎ” でしかありません。なので、私は一番高い金額を一律であてはめて総額を算出し、比較しました。
ピースにあてはめていく過程で、一番気をつけるべきは、計上されている・されていないの違い。計上されていないから安く見えるなんてもってのほか。なので、計上されていないなら強制的に追加する。(一律の金額で計上することで個々の見積額の違いは気にしなくてすむようになります)
そうすることで、ようやくApple to Appleに限りなく近い、同等の比較ができるようになります。
ハウスメーカーから提示された見積のみで判断するのでなく、施主自らが算出した見込額で判断する。
それでのみ、信頼性のある総額が分かり、納得できる比較ができると言っても過言ではありません。
ざっくり表現すると、以下のようなイメージです。
| ピース | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| ①土地 | - | - | - |
| ②建物本体 ※付帯工事含む | 3,200 | 3,100 | 2,900 |
| ③追加設備 | 300 | 350 | 280 |
| ④外構 | 500 | ||
| ⑤解体 | 300 | ||
| ⑥地盤調査・改良 | 120 | ||
| ⑦測量・登記 | 50 | ||
| ⑧資金 | 4,470 | 4,420 | 4,150 |
※赤字=最高値、青字=最安値
正直、この面倒で地道な作業、やりたくなくて...なんとかいい方法はないものかを探してもみたんですが…見つけられませんでした。
異なるフォーマットの見積を、同じ項目にマッピングしてデータベース化するようなツールやアプリがあればいいのに...。私は諦めてスプレッドシートで地道に作業しました。
LCC(ライフサイクルコスト)という第2の軸
前編で、ハウスメーカーに提出を依頼したライフサイクルコスト。
こちらはきちんと入力・提示されていれば、単に並べるだけで比較できます。
| ハウスメーカー | メンテナンス費用(万円) | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 5年 | 10年 | 15年 | 20年 | 25年 | 30年 | 合計 | |
| A社 | 6 | 60 | 350 | 400 | 20 | 300 | 1,136 |
| B社 | 10 | 80 | 400 | 400 | 100 | 400 | 1,390 |
| C社 | 4 | 69 | 364 | 419 | 19 | 464 | 1,339 |
※赤字=最高値、青字=最安値
初期コストが安ければ、お買い得なのか?
建築に関わる初期コストだけでなく、ライフサイクルコストも併せて判断しないと、本当にお買い得なのかどうかは分かりません。
| ハウスメーカー | 建築コスト(万円) | ライフサイクルコスト(万円) | 合計(万円) |
|---|---|---|---|
| A社 | 4,470 | 1,136 | 5,606 |
| B社 | 4,420 | 1,390 | 5,810 |
| C社 | 4,150 | 1,339 | 5,489 |
私はシンプルに建築コストとライフサイクルコストを合算して比較して見ていました。
上記のイメージは分かりやすくする為に、露骨に差が生まれるようにしたものですが、私の場合も実際に建築コストでは安いのに、ライフサイクルコストが高く、価格順位が逆転することがありました。
正直、面倒ではありますが、数時間の面倒で数百万の見落としを防げるなら安いもの。かもしれません。
自身でどこまでやるかはさておき、ライフサイクルコストを度外視して、数年後に後悔することがないようにはしたいものです。
長く住むから気にしておきたい「保証」の内容
見積とはちょっと外れますが、きちんと比較して見ておきたいのが保証の話し。
LCCと同様に住んで数年後になってから後悔しても時すでに遅し。
見比べてみると、結構違いがあったりするので、しっかり確認して納得してハウスメーカーを選びたいところです。
注文住宅の保証は、法律(品確法)により引き渡しから10年間、基礎・柱・壁などの「構造躯体」と「雨水侵入防止」の瑕疵(欠陥)が義務。
昨今、法律で決まっている期間だけを保証期間とするハウスメーカーは少なく、ハウスメーカー固有の保証期間にしたり、保証内容を充実させていたりします。
当り前のようにある保証は、構造躯体・雨水侵入、シロアリ、設備保障あたり。中には地盤保証や地震保証があるハウスメーカーもありました。
保証内容の違いは以下のようなイメージです。
| ハウスメーカー | 構造躯体・雨水侵入防止 | シロアリ | 設備保障 |
|---|---|---|---|
| A社 | 35年の初期保証 30年間無料点検 ※有料永年保証 | 10年初期保障 ※有償メンテで延長(10年毎) ※有料永年保証 | 5年保証 ※10年に延長可(有料) |
| B社 | 10年初期保障 20年間無料点検 ※有料30年保証 | 10年初期保障 ※有償メンテで延長(10年毎) | 10年保証 |
| C社 | 20年初期保障 10年間無料点検 ※有料60年保証 | 20年初期保障 ※有償メンテで延長(10年毎) | 10年保証 |
大手のハウスメーカーの構造躯体・雨水侵入防止は、30年以上の保証としていることが多く、地元工務店は最低限の10年保証というのが傾向としてあるようです。
ただ、ここで勘違いしてはならないのは、保証期間内はメンテナンスコストが発生しないという意味ではないこと。
補修は無償になったとしてても、点検時に屋根・外壁の塗替えが必要と判断された場合は、ハウスメーカーの言い値で実施必須が前提になっている場合が多いのです。
保障の年数だけ見て安心せず、保証内容と保障の条件をしっかり確認することをお勧めします。
保証の中で一番行使することがありそうなのは設備保証ですが、これは10年までが最長。(10年を超えて保証するハウスメーカーは見たことがない)
設備保障は、システムキッチン、ビルトイン食洗機、ガスコンロ/IHクッキングヒーター、レンジフード、温水洗浄便座、給湯機、エアコンなどを対象とする場合が多いようですが、実際に建てる家の設備の中でどれが保証対象なのかをハウスメーカーに確認しておいた方が安心できると思います。
給湯機やエアコンは10年もたずに故障したなんて話もよく聞くので、10年保証は必須条件としたいところです。
任せられると思える「対応力」と「誠実さ」
前編で、ハウスメーカーに提出を依頼した要求リスト。
どれだけ要求を達成できたか、素直に達成できない場合は、納得できる代替案が提示されているか。
どちらにしても、納得できる提案になっているものをカウントして要求達成率=対応力とする。
独自のフォーマットを嫌がらずに記入したか、不明点への回答速度、および「できないこと」を論理的に説明できたか。客観的に優・良・可・不可くらいで割り当ててみて、誠実さをランク付けする。
など、金額面だけでなく、更なる評価軸を設けて比較してみたり、判断の一助となる軸を工夫して追加する。そうすると、より納得感ある判断材料ができ上がります。
金額差の理由づけ
単なる高い安いだけなら、安い方を選びたくなるのが人情。
なにゆえの金額差なのか、高いなら高いなりの優位と言えるポジティブポイントがないか、売りになるものが明確にあれば、そのポイントを整理しておく。それが見つかれば、それもひとつのハウスメーカー選びの根拠になり得ます。
| ハウスメーカー | 建築コスト(万円) | ポジティブポイント | ネガティブポイント |
|---|---|---|---|
| A社 | 4,470 | 大手の安心感、長い初期保証 | ○○を諦めないと買えない |
| B社 | 4,420 | 高価格だが、ダブル断熱や他を圧倒する基本性能 | 初期保証期間が短い |
| C社 | 4,150 | ○○をグレードアップする余裕も生まれる圧倒的コスパ | 地元のみの小規模展開、大手とくらべ施主力が必要 |
といった、ポジティブポイントとネガティブポイントが明確にできれば、その価格差を払ってでもそれが欲しいか?という検討・議論がしやすくなります。
例えば...、
B社 vs C社であれば、
・B社の性能は圧倒的だが、C社の性能では不足なのか?
⇒ZEH基準を満たす家が欲しくて、両社とも満たしているならB社を選ぶ理由が別に必要
・270万の差額を支払ってでもB社の家が欲しいか?
⇒性能差に270万の価値があると言えるのか、言えないならB社を選ぶ理由が別に必要
A社 vs C社であれば、
・320万の差額を支払って大手のブランドと安心を買うか
みたいな話です。
施主として家族が気になる、家族に刺さるポイントに通じる優位性を明確にして議論できれば、十分な納得感や腹落ち感が得られるようになると思います。
次回は、ここまで比較した情報をもとに、家族で認識合わせしながらひとつのハウスメーカーを選ぶための、意思決定・プレゼンについて書こうと思います。

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