ハウスメーカー選び|「誰でも直せる家」で、20年後の自由を手に - ハウスメーカーにロックインさせない家づくり

建築現場で組み上げられた木造住宅の頑丈な柱と梁の構造体(在来軸組工法)。ボルトとナットでしっかりと固定された接合部(プレカット木材)にピントが合っており、背景には大工の道具袋が見える。「ハウスメーカー選び #2 ロックイン拒否!20年後自由を手に【保守性編】」の文字タイトル入り。
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15年後、そのメーカーでの修繕費が明らかに高額でも、その家をメンテナンスし続けられますか?

こんにちは、がえるです。

昔、中古で買ったアウディに乗っていた時のこと。
その当時、欲しいと思える車が国産車になく、一度は外車に乗ってみたいと、ちょっとした憧れもあってデザインが気に入ってアウディにしたんですよね。ですが...

ちょっとした不調を感じて、近場の自動車整備工場に修理の問い合わせをすると「アウディですか...外車はちょっと...」と断れること数件。結局、アウディ認定ディーラーに行くしかありませんでした。

外車は値落ちが激しいので、安くなった中古を購入したアウディ。カーナビは最新のものに交換しようとカー用品店に行くと「アウディですか...外車の適合は分からないですね...」。結局、古いまま乗り続けました。

ある夏の日、エアコンを付けても温い空気が...。エアコン修理をお願いすると「パーツ探してるんですけどなかなか見つからなくて...」「パーツ見つかったんですけど20万円するんです...いいですかね?」。死活問題なので、時間がかかっても高額でも、選択肢はなく、お願いするしかありませんでした。

もう20年程前の話しになるので、今はもういろいろ改善されているかもしれません。
ちゃんと情報収取しなかった自分が悪いのですが、その当時は、修理するにも認定ディーラーしか選択肢がなく、パーツは高価。自分で車をいじりたくてもノウハウもなければカスタムパーツもろくに出回ってない

国産車ならどこの自動車整備工場でも受け入れてくれ、カスタムパーツも豊富でノウハウも沢山共有されています。
なのに...そんな状況にストレスを感じ、やっぱり国産車が自分には一番だと身をもって実感した経験があります。

前置きが長くなっちゃいましたが、
家づくりを進める中で、猛烈な既視感に襲われたんです。

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ハウスメーカー独自工法・オリジナル設備 は優れている?

有名大手のハウスメーカーの中には、よくこんな説明がありました。

他には真似できない弊社独自の工法でこんなところが優れ好評頂いていて...とか、
弊社オリジナルの特性キッチンで質感も機能性も...とか、
弊社の工場で一貫生産することにより品質も価格も...など。

独自・オリジナルであることがユーザーにとって大きいメリットになるという...売り文句。そんな営業トークを聞いているとそれは確かに素晴らしい!それがいいかも!と思っちゃいます。

もちろん優れていて大きいメリットもあるでしょう。ですが...

これまで、主に賃貸で暮らしてきて、消耗品はどこでも安く手に入るのが当たり前。
なのに、持ち家になった途端、特定の業者からしか買えない『専用フィルター』や『専用パッキン』を永久サブスクのように買い続けなければならない?

住んでから十数年後、機器交換やリフォームを考えたときに、
その時の人気最新設備に入れ替えたい。

と思っても、メーカー専売品が設置されているから、汎用品は規格があわず、
そのハウスメーカーの専用設備しか選択肢がなく工事も頼むしかない

車で苦い経験をして、選択の自由度が高い国産車が一番!と思っているのに...
より高い出費を伴う持ち家で、その不自由さに耐えられる気がしない!

将来の自分が
「あぁ、あの時もっと普通の(汎用的な)仕様にしておけば、安く直せたのに」
後悔する姿しか見えませんでした。

車を例に「維持の自由度」を比較表にしてみるとこんな感じでしょうか。
※私個人の主観による表現が含まれることをご容赦ください

ハウスメーカーのロックイン構造(維持の思想)を車のクラスに例えて比較した解説図。①外車型(独自開発工法・完全専用パーツ。独自パネル、鉄骨ユニット、自社製オリジナル設備など)、②国産プレミアム型(規格化クローズド工法・一部専用ルール縛りと流通系住設の組み合わせ。制約のある規格工法、特殊通気・換気など)、③国産汎用型(標準化オープン工法・100%汎用パーツ。オープンな在来工法、流通系住設など)の3つに分類。修理自由度、部品入手性、メンテナンス先、将来の自由度などの項目をレーダーチャート風の3段階評価で比較し、「家は建てる瞬間より、維持し続ける時間の方が長い」というメッセージと共に、将来のメンテナンス性やロックインのリスクを見極めるための判断基準を提示している図解。

私の車選びの趣向からすると、外車型は選択肢に入らない。
選ぶと後で後悔するだろうことが確実そうです。

そもそも、私の場合は資金的に外車型を選ぶには厳しそうだったので、未練なくキッパリ選択肢から外すことができました。

ハウスメーカー独自の「高品質」「高機能」という名の首輪

多くのハウスメーカーは、独自の工法や専用部材を競い合ってたりします。
「わが社専用の金物です」「他にはない高耐久パネルです」「弊社で一貫製造した設備です」それは優れた技術力の証明でもあり、一見、優れた選択肢にも見えます。
でも、異なるの視点でその「アーキテクチャ」を眺めると、別の側面が見えてくる。

それは、「ハウスメーカーロックイン」。(そのハウスメーカーでしか修理・交換できない状態)
ITの世界でいうベンダーロックインと同じ話。

15年後・20年後、外壁のひび割れや雨漏りを見つけたとき。水回りをリフォームしたくなったとき。
地元の優秀な工務店や大工に相談して、「これ、メーカー独自の特殊構造だから、うちじゃ手が出せないよ。そのメーカーに頼みなよ」と言われたら?
その瞬間、あなたはメーカーが提示する「言い値」のメンテナンス費用を支払うしかない。
携帯キャリアの2年縛りなんて可愛いいと思える、一生涯のハウスメーカー縛りが確定します。

要は、『一生うちの言い値で直してね、嫌なら保証切るよ?』という、メーカーからのプロポーズ(脅し?)にすら聞こえてしまったんです。ひねくれ過ぎ?かな?(笑

「保証」という名のサブスクリプション契約

構造躯体の初期保証30年。有償メンテナンスで永年保証。
保障年数の数字が大きいほどいい。そう捉えてしまいがちですが、
ハウスメーカーが謳う長期保証には、ほぼ例外なく「有償メンテナンスの実施」という条件が付いています。

ハウスメーカーの「初期保証」の裏にあるコスト構造を解説した図。「初期保証30年(実質サブスク)」というタイトルのもと、10年目の無料点検後に指定防水工事(150万円)、20年目の無料点検後に指定外壁工事(200万円)、30年目の無料点検後に設備更新(+α)という有償メンテナンス工事がタイムライン形式で並び、30年間で総額数百万円規模の維持費が積み上がる仕組みを可視化。営業マンの「30年保証だから安心」というトークに対して、実際は他社を排除して言い値の専用工事を続けさせる「囲い込み(ロックイン構造)」であることを解説している。
  • 構造躯体の初期保証10年
    10年毎、永年無料点検。
    有償メンテナンスで30年保証。
  • 構造躯体の初期保証30年
    10年毎、永年無料点検。
    以降、有償耐久診断・メンテナンスで永年保証。

30年住むとした場合、どちらが優れているでしょう?あなたなら、どちらを選びますか?

定期点検の罠

10年目、20年目に「無料点検」に来るけど、無料はあくまで点検の行為のみ。
そこで「保証を継続したければ、わが社でこの150万円の防水工事をやってください」と突きつけられる。

例え、初期保証30年と謳っていても、点検で工事が必要と判断されればやらざるを得ない
安さに惹かれて他業者に依頼したなら、初期保証は絶たれてしまう

「長期保証という名のロックイン構造」における施主の選択肢とリスクを可視化した横型の分岐フローチャート図。上段には、10年目(150万円)、20年目(200万円)のメーカー指定工事をすべてクリアして「保証継続」となるルートを配置。下段には、10年目や20年目のタイミングで「工事を断る、他社で修理、相見積もりを取る」を選択した瞬間に「❌保証終了(以降の保証なし)」という一発退場になるルートへの分岐を表現。最下部には、保証維持のために30年間で数百万円規模の維持費が積み上がる現実を示し、「保証とは、“安心”と引き換えに、“選択権”を預ける契約でもある」という本質を提示している。

言葉のイメージで納得せず、保証の条件まで確認必須です。

独占価格の横行

その工事費が相場より高くても、断れば保証が切れる。
つまり、保証を人質に取られた状態で、言い値の工事を強制されるわけです。

車でいうなら「正規ディーラーで車検を受け続けないと、エンジン保証を打ち切りますよ」と言われているのと同じ。
でも、車なら他で直せますが、独自工法の家は他で直せないので、保証を捨てる以外逃れようがありません。

「保守性」という、ある種最強のディフェンス

私が中堅ハウスメーカーを選択したのは、コスパや目先の設備・仕様だけが理由ではありません。
「20年後、誰でも直せること」。これも非常に大きい選定条件でした。

  • 構造のオープン化
    特殊なブラックボックスを排除し、市場に流通している規格材、工法(在来軸組など)をベースにする
  • 部材の標準化
    独自規格の柱や内壁、サッシや防水材を避け、汎用品が収まる設計ができる
  • 仕様の完全開示
    「何が使われているか」の型番を全てオープンに開示できる

これは、30年保証という名の「お布施」を拒否し、自らの意思でメンテナンス先や設備を選べる「自由」を勝ち取るための考え方です。

国産車のような家を

ベンツ、BMW、アウディなど、外車も素晴らしい車は沢山あります。
資金が潤沢ジャブジャブにあって、先のことを考える必要もないほど余裕があるなら、私だってポルシェやマセラティにだって乗ってみたい。

でも、限られた資金でそこまで余裕もなく、将来選択の自由を得たいなら...それが実現できるのは、国産車です。

家も同じだと思ったんです。
ハウスメーカーの「認定」という看板がなければ維持できない家は、私にとって資産ではなく、負債の種になりかねない。

「俺の家は、特定のハウスメーカーに頼らなくても、俺が選んだ職人と共に守っていける」
大手なら倒産の心配はないけど、中堅メーカーは……正直、そこはリスクです。でも、心中するならメーカーとじゃなく、この家と心中したい。そう思ってしまったんですよね。

「20年後、その家は誰が直せる?」をテーマに、ハウスメーカーのロックイン住宅(独自工法)と汎用住宅(在来工法)の未来の自由度を対比した図。左側の「ロックイン住宅」では、10年後、20年後、30年後と時間が経つにつれて家が傷んでも、地元の工務店、リフォーム会社、職人、DIYのすべてから「そのメーカーでしか対応できません」と修理を断られ、孤立無援になるプロセスを表現。右側の「汎用住宅」では、JIS規格や汎用品、オープンな在来工法により、20年後も「どこでも直せる」と周囲の業者や大工、DIYを含めて笑顔で味方が集まる様子を対比。「家の価値は、“建てた瞬間”ではなく、“困った時の自由度”で決まる。」という本質的なメッセージを提示している。

そう言える家こそ、20年後に私が手にしたい「自由」が叶う家なのです。

もちろん、これが家づくりの「正解」だなんて言うつもりは微塵もなく...

大手ハウスメーカーが提供する「至れり尽くせりの安心感」や、独自技術による「圧倒的なステータス」に価値を感じるのも、一つの立派な選択です。それは、メンテナンス費用を払ってでもポルシェやマセラティを愛でる喜びと同じで、否定されるべきものではありません。

ただ、私という人間は、過去の苦い経験から「維持の不自由さ」に耐えられない性分なのだと気づいてしまった。だからこそ、私は「国産車のような、保守性と自由を兼ね備えた家」という道を選びました。
……なんて、当時の私は鼻息荒く決断しましたが、今思うとちょっと肩に力が入りすぎてたかもしれません(汗)。でも、この自由さをどう生かそうか、今は楽しみで仕方ありません。

家づくりに唯一の正解はありません。人の数だけ正解があると言っても過言ではないでしょう。
私のこの極端なこだわりが、数ある選択肢の中の一つとして、これから家を建てるどなたかの「己を知る」ための一助になれば幸いです。


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