家づくりの難所|モデルハウス桃源郷 ―理想の家に見えて、理想的ではない家―
| #003 | |情報収集期 |
モデルハウス桃源郷
| 危険度: | 発生度:超高 致命度:高 |
| 理想郷系 | |
モデルハウスと同等の家が標準的な予算で建つと思い込んでしまう症状。 展示されている設備や仕様に憧れ、本来不要なものまで採用したくなる症状。 展示場にある設備や仕上げが、標準仕様だと思い込んでしまう症状。 高級仕様に囲まれ続けることで、金額感覚が徐々に麻痺してしまう症状。 広大な展示場を見続けることで、自分たちに必要な広さが分からなくなる症状。 | |
0 ➡3個以上当てはまる場合、『モデルハウス桃源郷』で迷走している可能性があります。
どんな難所?
桃源郷。
そこは理想の世界。
美しく、
快適で、
不自由がない。
だからこそ人は憧れる。
しかし、
そこは現実ではありません。
住宅展示場へ行く。
タイル外壁。
ビルトインガレージ。
洒落た軒天。
広いポーチ。
玄関を開ける。
広い。
明るい。
高い天井。
大開口サッシ。
吹き抜け。
スキップフロア。
ダウンフロア。
広いファミクロ。
ノイズレス収納。
間接照明。
造作家具。
高級キッチン。
最新設備。
全館空調。
もう、いちいち全部がカッコいい。
そして思うんです。
「こんな家に住みたい」
と。
ここが、
『モデルハウス桃源郷』です。
何が起きる?


モデルハウスは素晴らしい。
むしろ、
素晴らしくなければおかしい。
なぜなら、
住宅会社が持つ最高レベルの商品展示だから。
自動車でいえばモーターショー。
家具やさんで言えば、
雑貨を組み合わせたルームセット(ショールーム)。
展示場は、
その会社の魅力を最大限に見せる場所なんです。
だから、
広い。
豪華。
全部盛り。
それが、当たり前。
しかし問題は、
その空間があまりにも魅力的なこと。
見学しているうちに、
「これが標準」
「このくらい普通」
「このハウスメーカーで建てればこんな家になる」
そんな錯覚が生まれてしまう。
危険な理由
『モデルハウス桃源郷』の怖さは、
現実が見えなくなること。
例えば、
展示場は60坪。
でも実際に建てる予定は35坪。
展示場には300万円のキッチン。
でも予算計画は標準仕様。
展示場には大きな吹き抜け。
でも敷地条件は全く違う。
本来は比較できないものなのに、
同じ家ができると思い込んでしまう。
🩺モデルハウス幻覚
最もよく発症する症状です。
モデルハウスを見て、
「この会社ならこういう家が建つ」
と思い込む。
でも実際には、
その展示場は数千万円規模の広告塔にすぎなかったりする。
すると後で、
「思っていたのと違う」
が発生します。
🩺モデルハウス依存症
こちらも危険。
展示場を見るたびに、
欲しいものが増えていく。
吹き抜け。
間接照明。
タイル。
造作洗面。
高級キッチン。
ハイドア。
全館空調。
そして気付く。
予算がまったく足りてない。
私も遭難しかけました
正直、展示場は楽しかった。
夢があるし、
ワクワクする。
でも、
ある時気付きました。
展示場を見れば見るほど、
欲しいもの、実現したいことが増えている。
一方で、
本当に必要なものは見えていない。
そこで、
展示場を見る目的を変えました。
仕様を見るのではなく、
暮らし方の提案を見る。
仕様を見るときは、
どこまでが標準で成り立つかを見る。
そう決めたんです。
推奨装備
GPS | 今見ているのは広告なのか、実際の商品なのか確認する。 |
地図 | モデルハウスの坪数と、自分たちの計画坪数を比較する。 |
コンパス | 自分たちの暮らし方を優先する。 |
行動計画書 | 見学前に「確認したいこと」を決めておく。 |
通過方法
おすすめは単純です。
モデルハウスを見たら必ず聞く。
「このモデルハウスをそのまま建てたらいくらですか?」
モデルハウスを見ながら必ず聞く。
「この家、どこが標準仕様ですか?」
その答えを聞くと、
かなり現実に戻れます(笑)
この難所の本質
『モデルハウス桃源郷』は、
夢を見せる場所です。
でも、
家づくりは夢を見るゲームではありません。
現実の暮らしをつくるのが目的のはずです。
桃源郷で大切なのは、
理想に酔うことではなく...
自分たちの現実へ持ち帰れるものを見極めることなんです。
| この難所の 本質 | モデルハウスは「完成品」ではなく「広告」である |




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