海外資産を移す|海外証券口座の株を日本に ”移す”【前編】 ~国をまたぐ株式移管はいばらの道~

霧が深く立ち込める薄暗い湖(または海)の風景。水面から重厚な鉄製の太いチェーン(錨の鎖)が斜めに伸びており、境界線や繋がりを象徴している。中央の透過帯に「海外資産を移す 国をまたぐ株式移管はいばらの道 〜海外証券口座の株を日本に”移す”【前編】〜」の文字タイトル入り。
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こんにちは、北国の片隅で『納得感ある家づくり』に邁進している管理人のがえるです。

家づくりでは、配線計画や外構の動線など、「いかに住み始めてからのストレスを減らすか」というインフラ整備に頭をひねっていました。

しかし、家づくりと同じくらい「住み始める前」に片付けておかなければならないインフラがありました。
それが、長年放置していた「海外証券口座」の整理です。

東京から北国へのUターン移住。それは、住む場所だけでなく、生活に関わるすべてのインフラを再構築する壮大なプロジェクトです。

家を建てるというハード面だけでなく、資産というソフト面のインフラも、この機会に整理し、日本(北国)という拠点に集約しなければなりませんでした。

はじめての家づくりのように、国境をまたぐ資産の移動もまた、地図のない「いばらの道」でした。今回は、その過酷な移管手続きの前編をお届けします。

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実に厄介な海外証券口座株

先輩に薦められるがままに、財形貯蓄代わりにやってみるか?
てな感じで始めたわけですが、その口座は海外の証券会社。

現在主に使っている証券会社は、もちろん国内。ネット証券大手の「楽天証券」と「SBI証券」をメインにいくつかの証券口座を持っています。

証券口座が複数ある場合でも、マネーフォワード等のオンライン家計簿、資産管理ツールを活用すれば、総合的に資産管理できるので、それほど複雑なことにはならず管理できていました。

ただ、それらも、海外証券会社には対応していないのです。
海外証券口座を持っていても、管理も現金化も、扱いづらいことこの上ないわけです。

株を海外から日本国内ネット証券に「移す」障壁

退職を機に、この株どうにかできないものか…と思案した結果、
そうだ!メインで使っている国内ネット証券会社に何とかして移してしまえ!という考えに至りました。

具体的なやり方って?と調べを進めていくと…、
どうやら、メインで使っている国内ネット証券会社には、海外証券口座から直接移管することは不可能らしいことが判明。な、なんということでしょう…。

効率化の代償として、ネット証券は『例外』を許容しない。
この合理性が、今は仇(あだ)となって襲いかかってきたのです。

効率化を追求したネット証券は、こうしたイレギュラーな手作業(アナログ処理)を切り捨てているのでしょう。
なので、ネット証券ではなく、対面での窓口を持つ店舗型国内証券会社を経由して移管するしかないようなのです。
すなわち、

海外証券口座

[移管❶]

国内店舗型証券口座

[移管❷]

国内ネット証券口座

ということ。
2段階で移管しないとたどり着けない。なんとも面倒なことこの上ない話しなわけです。

誰かはやってるはずだから、ネットに参考になる情報があるだろうと調べてみるも、なんと情報の少ないことか。というか、ほぼないと言っても過言ではない。
株を売って現金にしてから国内銀行にもってきてるのかな?みんなどうしてるんだろう?ナゾ。

店舗型証券口座の開設?

何はともあれ、株を移管するなら、窓口を持つ国内店舗型証券会社の口座を作らねばならない。
店舗型証券会社は、これまでまるでノーマークだったのでよく分からず、有名どころから調べはじめることに。そしたら…

なんとびっくり、実は、奇跡的に口座持っていることが判明しました!
まったく意識していなかったけど、何気に店舗型証券会社の口座を持っていたのです。
というのは、ロボアドが出始めた頃に、ちょっと試してみようと「THEO by お金のデザイン」の口座を開設し、数年運用していたのです。ですが、運用成績にイマイチ納得がいかず、1年ちょっとで全部引き出して放置状態。

でも、放置していた過去の自分が、未来の自分を救うことになるとは...。

実はそのTHEOが、店舗型証券であるSMBC日興証券の口座を作って運用するんです。
ラッキー♪行ける気がしてきた♪と思いました。楽観的に。そのときは…。

株式移管リクエスト?

株式を移管するには、株がある証券会社(移管元)へ、送り先の情報(移管先)を伝えて依頼する。
私が口座を持つ海外証券会社で、株式移管の手続き方法を調べてみると、既定のフォームに必要事項を入力してリクエストすれば良いみたい。

なんだ、項目もそれほど多くないし、そこまで大変でもないか?と、入力フォームの項目をまじまじ眺めてみると...

DTC Number? Settlement Date?
日本の証券会社では聞き慣れない単語が、心を折りにくる...(苦笑

Name of Intermediary Clearing Firm:
DTC Number:
Your Financial Institution’s Name as it Appears at Intermediary Clearing Firm:
Your Financial Institution’s Account Number at Intermediary Clearing Firm:

Name of Your Financial Institution:
Country:
Your Name as it appears on the Account at Your Financial Institution:
Your Account Number:
Settlement Date:
Name of Financial Advisor:
Email Address of Your Financial Advisor:
Financial Advisor Phone Number:

...これは...(しばらくフリーズ)

スペル含めて確実に正解が思いつくのは Country くらいしかない...(汗

さてはて、どうしたものか。しばらく途方にくれました(汗

さて、Countryしか分からないこの状況から、どうやって「地図」を描けばいいのか。
その具体的な攻略法は後編に譲るとして、まずはここまでで得られた、PM的な教訓を共有します。

前編のまとめ:いばらの道を歩むための「教訓」

窓口への相談すら一筋縄ではいかない海外株式の移管。ここまでのプロセスで得た教訓をまとめます。

  • ネット証券は「平時」の味方、店舗型は「有事」の砦
    手数料の安さのメリットが大きいネット証券は、こうしたイレギュラー対応には不向き。いざという時の「中継用」として、大手店舗型の口座を維持しておく重要性を痛感しました。
  • 「放置口座」も資産のうち
    今回、奇跡的にルートを確保できたのは、過去に試したロボアドバイザーのおかげ。一見無駄に見える過去の経験が、複雑なプロジェクトを動かすキーになることがあります。
  • 単語の壁より「制度の壁」が高い
    英語のフォームは調べれば埋まりますが、「移管できるかどうか」のルート構築は調べても出てきません。まずは「受け皿」となる国内証券会社の選定が、成功の8割を握ります。

ちなみに、
この資産インフラ整理と並行して、もう一つの重要なインフラ、「車の移し替え(ナンバー交換)」プロジェクトも動いていました。

こちらもOSS(オンライン申請)という現代的なツールの壁に阻まれることになります。

拠点再構築という壮大なプロジェクトは、どのインフラを整備するにしても、一筋縄ではいかないようです。


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