家づくりの難所|施主支給酷道 ―節約するつもりが、施主自らが物流管理責任を担う羽目に…―
0 ➡3個以上当てはまる場合、『施主支給酷道』へ進入している可能性があります。
どんな難所?
家づくりを始めると、
必ず一度は聞く言葉があります。
施主支給。
施主が自分自身で商品を購入し、
工事だけお願いする方法です。
SNSを見ると、
この照明は施主支給。
この洗面台も施主支給。
このキッチンも施主支給。
そんな事例もたくさん出てきます。
すると、
「自分もやった方がお得なのでは?」
と思い始める。
そして気付けば、
ネットショップを巡回し、
納期を確認し、
配送先を調整し、
搬入日を管理している。
それが
『施主支給酷道』
です。
何が起きる?


施主支給は、
買うだけなら簡単です。
問題はその後。
いつ届くのか。
どこへ届けるのか。
誰が受け取るのか。
どこに保管するのか。
いつ設置するのか。
全部考える必要があります。
照明ひとつならまだいい。
でも、
洗面台。
水栓。
キッチン。
大型設備。
こうなると話が変わります。
もはや施主ではなく、
物流担当兼工程管理担当です。
危険な理由
施主支給の怖さは、
商品選びではありません。
調整と段取りです。
多くの人は、
商品価格
だけを見ます。
でも実際には、
送料
保管
搬入
受取
設置費
保証
納期管理
が付いてきます。
そして、
施主支給するほど
自分が調整役になります。
発注する。
納期を追う。
搬入を調整する。
現場と連携する。
気付けば、
ハウスメーカーへ委託していた仕事の一部を、
自分で引き受けることになります。
ここを見落とすと、
思った以上に大変です。
🩺負担失調症
最も多い症状です。
ネットで注文する。
届く。
それだけだと思っている。
でも実際には、
納期確認。
搬入調整。
受取調整。
現場監督との連携。
意外とやることが多い。
商品代だけ見て、
自分の労力・負担を計算していない。
これが
負担失調症です。
🩺費用転倒症
安くするために施主支給した。
はずだった。
ところが、
送料追加。
設置費追加。
部材不足。
加工費追加。
保証は限定的。
結果として、
あまり変わらない。
むしろ高くなった。
そんなこともあります。
これが
費用転倒症です。
🩺納期爆弾症
最も危険な症状です。
注文した。
安心した。
ところが、
欠品。
入荷未定。
配送遅延。
現場は待ってくれません。
工事日になっても物がない。
すると、
工程がズレる。
追加費用が発生する。
現場が困る。
これが
納期爆弾症です。
我が家の場合
我が家は、
施主支給をかなり限定しました。
理由はシンプルです。
調整役になりたくなかったから。
工事進捗の阻害要因を自ら作りたくなかったから。
我が家が施主支給したのは、
・トイレットペーパーホルダー
・エントランスフック(リードフック)
・タープ取付用金具
だけです。
どれも小物です。
ネットで購入。
現場監督へ手渡し。
それで終わり。
一方で、
一部の照明。
一部のカーテン。
そうしたものは施主支給にしていません。
なぜなら、
引渡し後に
自分で付ければいいからです。
家づくり中に取り付ける必要があるのか。
引渡し後でも困らないのか。
実はこの視点で考えると、
施主支給しなくて済むものも意外と多い。
これなら、
納期も自由。
搬入調整も不要。
工程への影響もゼロ。
完全自己責任ですが、
何より気楽です。
施主支給酷道レベル表
| レベル | 道路状況 | 内容 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Lv1 | 舗装路 | ペーパーホルダー・タオル掛け・フック等 | 軽い 安い 納期短い 失敗しても被害小 |
| Lv2 | 林道 | カーテン・照明器具等 | 採寸が必要 発注ミスが怖い 引渡し後対応も可 |
| Lv3 | 酷道 | 洗面台・水栓・設備機器、造作部材 | 納期管理必須 現場搬入必須 施工タイミング有 |
| Lv4 | 落石注意・通行止め寸前 | キッチン・大型住宅設備 | 納期管理必須 現場搬入必須 施工タイミング有 設置調整 保証切り分け 納期遅延は致命的 |
推奨装備
地図 | 工程表と今後の工程・納期理解。 |
行動計画書 | 現場監督との調整、施主支給の計画。 |
ヘッドライト | 総費用を試算・確認する。 |
水分補給 | 「本当に施主支給する必要ある?」と考える冷静さ。 |
通過方法
おすすめはシンプルです。
拘りが強いものだけ施主支給する。
それ以外は任せる。
そして、
商品価格だけで判断しないこと。
調整もコストです。
労力もコストです。
保管もコストです。
保証もコストです。
そこまで含めて、
本当にやる価値があるか。
それを考えることが大切です。
この難所の本質
『施主支給酷道』は、
節約の問題ではありません。
役割の問題です。
施主支給すると、
施主は施主のままではいられません。
一部の工程で、
調達担当。
物流担当。
工程管理担当。
になります。
その覚悟があるなら進めばいい。
なければ、
無理に入る必要はありません。
| この難所の 本質 | 節約の話より、誰がどこまで管理・責任を担うかの話である。 |


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