家づくり戦記|土地の記憶を繋ぐ。古い棟札と、同級生と迎える地鎮祭。

こんにちは、北国の片隅で「かえるがえる」を運営している管理人のがえるです。
すったもんだがあった解体も完了し、さら地になった土地を眺めると、いよいよ家づくりが「実務」から「現実」へと動き出した実感が湧いてきます。
前回の記事では、着工5日前に飛んできた「配管・点検口ミサイル」を叩き返し、納得のいかない仕様に「REJECT」を突きつけた泥沼の攻防を書きました。
そんな状況下ではあるんですけど...
今日は、ハウスメーカーとの「実務」という戦場を離れ、この土地と向き合う日。
過去へのケジメと、未来への縁を繋ぐ。そんな神事について振り返ります。
解体工事の贈り物「棟札」へのケジメ
解体工事が進む中で、古い家の屋根裏から一枚の「棟札(むなふだ)」が見つかりました。
そこには数十年前、この家が建てられた際の日付と、守護を祈念した神社の名前が記されていました。

※解体職人さんが、棟札にお茶を添えて礼を尽くしてくれていた
東京からUターンしてきて、新しい家を建てる。 それは単に古いものを壊して新しいものを作るだけではない。 これまでこの場所を守ってきてくれた存在への「ケジメ」が必要だと感じた。
棟札に記されていたのは、火伏せの神様として地域で信仰されている神社。
そのまま焼却処分するわけにもいくまいと、長年この場所と家族を見守ってくれたことへの感謝を込めて、札を直接その神社へ持ち込み、お焚き上げをお願いしてきました。
「長い間、ありがとうございました」 そう心の中で唱えつつ巫女さんに札を預け、ケジメをつけてきました。
新しい縁を繋ぐ「地鎮祭」の選択
さて、新しく建てる家の地鎮祭をどこにお願いするか。
私はハウスメーカー任せにせず、自身で神社を選びました。選んだのは、私の同級生のご実家でもある神社です。
地元での再スタート。せっかくだから、縁もゆかりもない誰かではなく、昔からの縁がある場所にお願いしたい。そうして宮司様に直接予約を入れ、ハウスメーカーとの調整も自分で行いました。
大抵の人は、ハウスメーカーにお任せするのかもしれませんが、確認・認識合わせしたことを参考までに記載しておきます。(地域や神社により違いがありえるので、必ず実際に依頼する神社に確認ください)
| ①日時 | 地鎮祭開催日時 ※この日時までに準備を終える為、神主は早めに現地入りする |
|---|---|
| ②会場住所 | 地鎮祭開催地となる具体的な住所 |
| ③施主名 | 施主の氏名・ふりがな(連名の場合は全員分) ※読み上げられる為、読み・ふりがなを伝えるのがベター |
| ④施工者(ハウスメーカー) | 施工者(ハウスメーカー)の名称・ふりがな ※読み上げられる為、必要に応じて読み・ふりがなを伝えるのがベター |
| ⑤玉串本数 | 玉串奉奠(榊の枝(玉串)を捧げて拝礼する)する人数 ※大抵は、施主+家族+施工者(ハウスメーカー)のうち、拝礼する人数 ※施工者(ハウスメーカー)は参列者全員ではなく代表者だけ礼拝するなどあり |
| ⑥テント設置有無 | 施工者(ハウスメーカー)がテント設営するか否か ※正確に言うと、神社・神主がテント設営する必要があるか |
| ⑦祭壇・祭具・お供え | 用意の必要有無 ※神社・神主が用意する場合が多い |
| ⑧初穂料・玉串料 | のし袋に入れ、渡す金額 ※不明な場合は確認を |
「地鎮祭」本番前日
明日、更地になったあの土地に、神主さんを迎えます。
服装は、あまり固苦しくなりすぎない、清潔感のあるカジュアルで行くつもり。
ぶっちゃけ、儀式の作法なんてよく分かりません。とりあえずネットで地鎮祭の動画を探し「二礼二拍手一礼」や「鍬入れ」の様子を見て予習はしておきました。
※地域や神社によっては違いがあるかもしれないけど、あくまで参考に
地鎮祭のメインイベントは「鍬入れ(くわいれ)の儀」。
施主が盛り土を鍬で崩しながら「エイ!エイ!エイ!」と声を出すのだとか。
若干……いや、かなり照れくさい気もしますが、これから現場を支えてくれる人たちへの挨拶も兼ねて、ビシッとそれっぽく振る舞ってみせようではありませんか(笑
いざ準備を始めると、「のし袋の書き方は?」「中袋はどうするんだっけ?」と、結局いつものように検索を繰り返しながら初穂料を準備。

※人生最初で最後になるであろう「初穂料」
準備は万端。あとは明日、満開の桜(近くにはないけど)と青空のもと(曇り予報だけど)で「エイ!」と叫ぶだけです。
「地鎮祭」当日:曇り空の下、土地に響く「エイ!」の声
迎えた当日の朝。空はあいにくの「曇り」。ですが、桜の名所付近は花見客がたくさん歩いていました。
地縄が張られ、すっかりさら地になった土地に立つと、不思議と土地が広く見え、地縄は小さく見えます。(笑
10分前くらいに現地到着すると、すでに宮司様とハウスメーカー3人(2人と聞いていたが...?)の姿が。準備を進めてくれていました。
縁がつないだ、人生初の「鍬入れ」
宮司を務めてくれたのは、同級生のご実家の神社。
旧知の縁がある場所にお願いできたことで、宮司様との会話も弾み、形式的な儀式以上の温かみを感じる時間となりました。
そして、人生初の「鍬入れの儀」。
「エイ!エイ!エイ!」と三度、土を穿つ。
玉串を捧げ、工事の無事と、この場所で紡ぐこれからの生活を祈念。最後は祭壇の前で記念撮影を行い、滞りなく式典を終えました。

※基礎の下の地面に埋めるらしい「鎮物(しずめもの)」
古い棟札を納め、新しい縁で地を鎮める。これでようやく、過去の記憶と未来の計画が一本の線で繋がりました。
……さて、神聖な儀式が終われば、ここからは「現実」の戦場です。
引き続き行われた「地縄確認」では、図面を最終確定すべく「数センチの攻防」が待ち受けていたのですが……。
その話は、また別の記事で。









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